稲盛和夫の名言と考え方から学ぶ「仕事の成功法則」:成長、思考、マネジメントの全ノウハウ

2020/07/19

リーダーシップ術

t f B! P L
マネジメントのプロ イメージ


この記事を書いた人
桑田かつみ 専務取締役

1970年生まれ。結婚を機に帰省し、メーカーへ入社。平社員で入社して9年で取締役(平→課長→次長→部長→常務→専務)/激動の時代を生き抜く、人としての器を広げるための情報をXで発信中!/成功論/リーダー論/心のスキルアップ/コミュニケーション術/趣味:ピアノ・筋トレ・サウナ・愛犬ヾ(・ω・*)なでなで


稲盛和夫に学ぶ仕事術:激動の時代を生き抜くための8つの名言

【経営の神様】稲盛和夫の8つの名言・考え方を学び、仕事に取り入れよう


「仕事で成果を出したい」「人間的に成長したい」そう考えていませんか?

京セラやKDDIを創業し、JAL再建も成し遂げた伝説の経営者、稲盛和夫氏。彼の言葉には、時代や業種を超えて通用する普遍的な知恵が詰まっています。

ここでは、混迷の時代を力強く生き抜くために、心に留めておきたい8つの名言をピックアップしました。あなたの仕事や人生を好転させるヒントが、きっと見つかるはずです。



1. 人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

人生や仕事の成果は、この3つの要素の掛け算で決まります。能力は先天的な部分が大きいですが、熱意(情熱)は自分の意思でいくらでも高められます。

さらに重要なのが、考え方(人生哲学)です。熱意と能力がいくら高くても、世を恨むようなマイナスの考え方では、結果もマイナスになってしまいます。

「自分には突出した能力はないが、誰にも負けない情熱で努力しよう」

この心構えに加え、より良い人生哲学を持つことが、素晴らしい結果を生み出す鍵となります。


2. 利他の心を判断基準にする

人は誰でも、自分だけの利益を考える「利己の心」と、他人のために尽くす「利他の心」を持っています。

利己の心で判断すると、視野が狭まり、協力者も得られません。しかし、利他の心に立って行動すれば、周囲が自然と助けてくれ、正しい判断ができるようになります。

より良い仕事をするためには、自分の都合ではなく、「相手のためになるか?」という思いやりを判断基準に据えるべきだと稲盛氏は説いています。


3. 自ら燃える「自燃性」の人となる

人間には、薪と同様に「燃えない人(不燃性)」「言われれば燃える人(可燃性)」「自ら燃える人(自燃性)」の3タイプがあります。

自燃性の人とは、指示を待つのではなく、自ら積極的に行動する人のことです。彼らは、自分の仕事に情熱を注ぎ、明確な目標を持っています。

「やらされ仕事」ではなく、心から仕事を楽しむ姿勢こそが、自ら燃え続ける原動力となるのです。


4. 誰にも負けない努力は「自然の摂理」

成功するために努力するのではなく、そもそも生きていくこと自体が「誰にも負けない努力」を必要とする、と稲盛氏は説きます。

植物や動物が必死に生きるように、人間もまた、一生懸命に働くことが自然の法則なのです。誰よりも真摯に仕事に取り組む姿勢こそ、人生を切り拓く力となります。


5. 「もうダメだ」という時が仕事の始まり

困難な壁にぶつかり、「もう万策尽きた…」と諦めそうになる時こそが、本当の勝負の時だと稲盛氏は言います。

そこを終点と考えるのではなく、「第2のスタート地点」と捉える強靭な精神力を持つこと。どんな状況でも情熱を燃やし、とことんやり抜く粘り強さこそが、成功を呼び込むのです。


6. 渦の中心になれ

仕事は一人ではできません。チームや組織の中で、どのように動くかが重要です。

ただ周囲を回るだけの存在になっていませんか?自ら積極的に行動し、仕事を創り出すことで、周囲の人々が自然と協力してくれる「仕事の渦の中心」になることができます。


7. 能力を「未来進行形」で考える

目標設定をする際、今の自分の能力を基準にするのではなく、「未来の自分が達成できるであろう目標」を立てるべきだ、と稲盛氏は説きます。

たとえば、「今の力より2割増し、3割増しの目標」を設定し、それを達成するために惜しみない努力を注ぎ込む。この未来志向の姿勢が、自己成長を促し、より大きな成果へとつながります。


8. 三毒(欲望・怒り・愚痴)を抑える

稲盛氏は、人間が持つ「欲望」「怒り」「愚痴」という三毒を抑えることの重要性を説いています。

何かを判断する際、本能的な感情に流されず、「そこに私心(三毒)は混じっていないか?」と自問すること。

私心を抑え、利他の心に近づくことで、人はよりよく生きることができるのです。



稲盛和夫の思想を深く知りたい方へ

多くの経営者やビジネスパーソンから絶大な支持を受ける稲盛氏。その哲学は、性別や年齢、職種を問わず、誰もが実践できる普遍的なものです。

特に、彼の著書の中でも『生き方』は、「部下や社員に読ませたい本」として多くの企業で採用されるほどの人気を誇ります。チームを率いる立場になり、悩みを抱えた時、きっとあなたの羅針盤となるはずです。

稲盛和夫氏の考え方をさらに深く学びたい方は、ぜひこちらの本もご覧ください。



【思考法】問題を解決する6つのフレームワーク:仕事の質を劇的に変える思考術

日々の仕事に役立つ6つの思考整理法


「目の前の課題が複雑すぎる」「新しいアイデアが浮かばない」「どうすれば人を説得できる?」

仕事で直面する様々な壁を乗り越えるためには、適切な「思考の道具」が必要です。ここでは、あなたの思考を整理し、仕事の質を劇的に高める6つのフレームワークについて、具体的な活用法を解説します。



1. セパレート思考:複雑な問題をシンプルに分ける

複数の問題が絡み合って、何から手をつけていいか分からない時に有効なのが「セパレート思考」です。複雑な問題をシンプルな要素に分解することで、思考がクリアになり、解決策を見つけやすくなります。

例1:タスクの優先順位付け

  • A: 今すぐやるべきこと(緊急かつ重要)
  • B: やった方がいいこと(緊急ではないが重要)

例2:利益目標の達成

  • A: 売上アップ策
  • B: コスト削減策

このように、問題をシンプルな二項対立に分けることで、思考の整理が格段に進みます。



2. Q思考:新しいアイデアを生み出す3つの質問

斬新なアイデアが全く浮かばない時、思考の突破口を開くのが「Q思考」です。以下の3つの質問を繰り返すことで、固定観念を壊し、新しい視点を発見できます。

  • なぜ?

    例:「なぜ、この商品の売上が低いのか?」と疑問を投げかける。

  • もし○○だったら?

    例:「もし、価格を半分にしたらどうなるか?」と大胆な仮説を立てる。

  • どうすれば?

    例:「どうすれば、この商品をオンラインだけで販売できるか?」と解決策を考える。

「なぜ?」を繰り返して本質的な原因を探り、「もし○○だったら?」で大胆な仮説を立て、すばやく「どうすれば?」で検証する。このサイクルを繰り返すことで、アイデアは尽きません。



3. 仮説思考:情報に惑わされず、結論を導く

情報が多すぎて、何が正しいかわからない時に役立つのが「仮説思考」です。まずは「これが答えだろう」という仮説を立て、その正しさを検証していくことで、最短で結論にたどり着けます。

例:親の年収と子どもの学力の関係

  • 仮説:「親の年収が高い家庭の子どもは、学力が高い傾向にある」
  • 検証材料:
    • 年収が高い家庭は、読書量が多いというデータ
    • 読書量が多い子どもは、学力が高いというデータ
    • 年収が高い親は、子どもの教育に熱心というデータ

仮説を立てたら、すぐに検証に取りかかりましょう。仮説が間違っていたら、素早く次の仮説を立てる柔軟さを持つことが重要です。



4. 論点思考:仕事の本質を見抜く

上司からの指示や依頼に違和感を覚える時、それが「論点」です。与えられた課題をそのままこなすのではなく、「本当に解決すべき問題は何か?」と本質を問うのが論点思考です。

例:上司からの指示「競合を上回るスペックの商品を企画しろ」

  • NGな思考:どんなスペックを追加すればいいか?
  • OKな思考:そもそもスペックを増やすことが最善策か?(もしかしたら、機能を減らして価格を下げた方が、市場優位性を高められるかもしれない)

論点をずらすことで、より大きな成果につながる可能性が高まります。



5. 論理思考:人を説得し、納得させる

自分の考えを相手に伝え、納得してもらうためには「論理思考」が不可欠です。結論を導き出すための代表的な2つの方法を解説します。

  • 演繹法: 普遍的なルールから結論を導く
    • 共通法則:「3つの条件を満たす人は採用に値する」
    • 個別の事象:「Aさんは3つの条件を満たしている」
    • 結論:「よって、Aさんは採用すべきだ」
  • 帰納法: 複数の事実から結論を導く
    • 個別の事象:「Aさん、Bさん、Cさん共に冬に風邪を引いた」
    • 共通法則:「人は一般的に冬に風邪を引きやすい」
    • 結論:「私も油断すれば冬に風邪を引くだろう」

6. 水平思考:斬新なアイデアを生み出す

論理的な思考ではたどり着けない、常識を覆すようなアイデアを生み出すのが「水平思考」です。

例:「競合を圧倒するオーブントースターとは?」

  • 論理思考:「いかにパンをおいしく焼くか?」という機能の改善に集中する。
  • 水平思考:「パンだけでなく、魚も焼けるオーブントースターを作ろう」(おいしさではなく、「時短」や「利便性」に訴求する)

水平思考は、既存の枠組みにとらわれず、全く違う角度から物事を捉えることがポイントです。その思考プロセスは必ずしも論理的である必要はありません。


ここで紹介した6つの思考法は、日々の仕事にすぐに活かせる実践的なツールです。

さらに一歩進んで、あなたのビジネススキルを飛躍させたいと思いませんか?

以下の記事では、より多角的な視点から物事を捉えるための、9つの思考法をまとめています。仕事で最高のパフォーマンスを発揮するためのヒントが、きっと見つかるはずです。

ビジネス思考を深める9つの方法|頭をフル活用する視点とテクニック


【リスク管理】組織の危機を回避する「報告と業務の3原則」とは?

危機管理(リスクマネジメント)の3原則


「会社に潜むリスクを未然に防ぎたい」「組織を活性化させたい」と考えていませんか?

京セラ創業者である稲盛和夫氏が提唱したリスクマネジメントの考え方には、どんな組織にも共通する重要な原則があります。これらの原則を実践することで、組織を健全に保ち、成長を続けることができます。

ここでは、組織を強くする「報告の3原則」と「業務の3原則」を、それぞれ分かりやすく解説します。



危機管理:報告の3原則

トラブル発生時にどう対応するかは、組織の命運を分けます。以下の3原則を徹底することで、問題を早期に発見し、被害を最小限に抑えることができます。

  • 1. トラブルはすぐ報告せよ

    問題が起きたら、まず第一に迅速な報告を。上司は報告を受けた際、頭ごなしに叱るのではなく、まずは報告してくれたことを褒めましょう。そうすることで、メンバーは「正直に話しても大丈夫」という安心感を得て、次に何かあった時も隠さず報告するようになります。

  • 2. 悪いことから報告せよ

    報告は悪い内容から始めましょう。良いニュースは後からでも聞けますが、悪いニュースを隠したり、後回しにしたりすると、取り返しのつかない事態に発展する可能性があります。正直な情報共有が、組織の信頼を守る第一歩です。

  • 3. 嘘はつくな

    事実を曲げたり、嘘をついたりすることは絶対に避けましょう。誰がやったかを追及するのではなく、事実を正確に共有することに焦点を当てれば、誰もが安心して報告できる風土が醸成されます。


危機管理:業務の3原則

組織の硬直化を防ぎ、活性化させるためには、業務の進め方を見直す必要があります。以下の3原則を実行することで、組織は柔軟性を持ち、メンバーの能力を最大限に引き出すことができます。

  • 1. 簡素化

    規則やルールが複雑になりすぎると、業務効率が低下し、イノベーションが阻害されます。不必要な手続きや承認フローは思い切って簡素化し、シンプルに考えることを心がけましょう。

  • 2. 透明化

    情報が上層部に留まり、メンバーに共有されない組織は停滞します。経営層が情報をオープンにすることで、メンバーは当事者意識を持ち、自ら考えて行動するようになります。情報共有の透明性は、組織全体の活力につながります。

  • 3. 分権化

    権限を一部のリーダーに集中させるのではなく、現場のメンバーに委譲しましょう。権限を与えられた人は、責任感を持って仕事に取り組み、大きく成長します。分権化は、メンバーの自立を促し、組織全体の力を底上げします。


これらの原則は、組織が健全に成長し、激しい変化の時代を生き抜くために不可欠です。あなたの職場でも、これらの原則を意識して実践してみてはいかがでしょうか。


Translate

自己紹介

自分の写真
平社員で入社して9年で取締役まで登り詰めた経験から、激動の時代を生き抜く、人としての器を広げるための情報を様々な話題から発信中!                      問い合わせいただく、記事転載希望のご質問ですが、リンク、転載元を明記していただければ、全記事、転載自由です。

【おすすめ】各社ビジネスサポートサービスの口コミ評判

リーダー・個人事業主必見!業務効率化・資金調達におすすめのサービス8選

  本 記事は広告・プロモーションが含まれてます

X

お問い合わせ

名前

メール *

メッセージ *

QooQ