クレームから対等な関係へ!お客様対応で信頼を築く思考法と実践スキル

2020/09/06

コミュニケーション術

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クレーム対応における3つの掟とケースに応じた対応策 イメージ

この記事を書いた人
桑田かつみ 専務取締役

1970年生まれ。結婚を機に帰省し、メーカーへ入社。平社員で入社して9年で取締役(平→課長→次長→部長→常務→専務)/激動の時代を生き抜く、人としての器を広げるための情報をXで発信中!/成功論/リーダー論/心のスキルアップ/コミュニケーション術/趣味:ピアノ・筋トレ・サウナ・愛犬ヾ(・ω・*)なでなで


クレーム対応の決定版!お客様を「ファン」に変える9つのステップ


クレームは、お客様との関係を深めるチャンスです。しかし、一歩間違えれば、会社の信頼を大きく損ねてしまいます。ここでは、どんなクレームでも冷静に対応し、お客様を「会社のファン」に変えるための、具体的な9つのステップをご紹介します。


ステップ1:声のトーンを落ち着かせる

クレームの電話だとわかったら、まずは自分の声のトーンを少し低めに、ゆっくりと話しましょう。「あなたの話を真剣に聞いています」という誠実な姿勢を声に乗せることで、相手の興奮を鎮める効果があります。


ステップ2:まずは「部分謝罪」で受け止める

クレームの内容を全て認める前に、「ご不便をおかけして申し訳ございません」のように、まずは状況に対する謝罪を伝えましょう。この「部分謝罪」によって、相手は「話を聞いてくれた」と感じ、冷静になるきっかけになります。


ステップ3:徹底的に「傾聴」する

相手は、不満を誰かに聞いてほしいと思っています。怒りの感情が爆発しているときは、決して言葉をかぶせず、相手が全て吐き出すまでじっくりと聞きましょう。あなたが「人間サンドバッグ」になることで、相手は安心し、信頼関係が芽生えます。


ステップ4:相手の言葉を「復唱」する

「オウム返し」は、相手への共感を示す最も効果的な方法です。「冷房がきかず、寝苦しかったんですけど!」と言われたら、「一晩中冷房が動かなかったことで、大変寝苦しかったのですね」のように、相手の言葉を繰り返して寄り添いましょう。


ステップ5:丁寧に「共感」を示す

相づちを丁寧にし、相手の不満に心から共感する姿勢を見せることが大切です。たとえ相手に勘違いがあったとしても、「そのような内容でしたら、おっしゃる通りです」と一度受け止めることで、相手の怒りは落ち着いていきます。


ステップ6:「でも」「しかし」は絶対に使わない

相手の意見を否定するような言葉は、火に油を注ぎます。「しかし…」「でも…」「規定なので…」といった言葉は避け、相手の気持ちを尊重する表現を使いましょう。曖昧な回答も不信感につながるため、避けるのが賢明です。


ステップ7:「はい」を引き出す質問で状況整理

「いつ、どこで、何が起きましたか?」といった質問で、客観的な情報を引き出しましょう。そして最後に「お客様のご希望は〇〇でよろしいでしょうか?」と確認することで、相手は「はい」と答え、解決に向けて前向きな姿勢になります。


ステップ8:相手の「本音」を見極める

相手が求めているのは、謝罪なのか、金銭的な補償なのか、それとも解決策なのか。質問を通じて相手の本音を見極めることで、最もスムーズな解決策を提案できます。


ステップ9:最後まで「逃げない」姿勢で臨む

「クレーム対応は嫌だ」という気持ちは、相手に必ず伝わります。電話の折り返しを遅らせるなど、逃げ腰な態度を取れば、些細な問題が大きなトラブルに発展することも。どんな時も「自分で解決する」という積極的な姿勢が、迅速な問題解決につながります。


クレーム対応の決定版!怒りを鎮める3つの対処法とケース別対応マニュアル

ケースに応じたクレーム対応策


クレームは、時に解決の糸口が見えないほど、相手の感情が高ぶってしまうことがあります。しかし、焦ってはいけません。冷静に状況をコントロールし、お客様の怒りを鎮めることができれば、問題は必ず解決に向かいます。

ここでは、相手の怒り心頭のケース、会ってくれないケース、そしてクレーマーへの対応法まで、具体的な対処法を解説します。


怒り心頭の相手をクールダウンさせる3つのシチュエーション

相手の怒りが収まらず、同じ話の繰り返しになってしまう場合は、以下の3つの方法で状況を変えましょう。

  • 時間を変える
    「30分以内に折り返します」と伝えて一度電話を切ったり、後日改めて訪問する約束を取り付けたりすることで、相手も自分も一度冷静になる時間が生まれます。
  • 場所を変える
    電話から直接の訪問に切り替えたり、話し合いの場所を受付から応接室に移したりすることで、「真剣に対応してもらっている」という誠意が伝わり、相手の態度も軟化することがあります。
  • 人を変える
    「この人にはもう話したくない」と思われたら、対応する人を代えるのも有効な手段です。上司に代わったり、男性から女性に代わったりするだけで、怒りが収まることも少なくありません。
感情的な相手に効果的な謝罪フレーズ

  • 「ご期待に沿えず、大変申し訳ございません。もう一度、私どもにお任せいただけませんでしょうか。」
  • 「すぐに納得していただけるとは思っておりません。ご納得のいくまで、お話をお聞かせ願えませんでしょうか。」
会ってくれない相手への誠意の示し方

相手が電話や面会を拒否した場合でも、絶対に放置してはいけません。

  • 手書きの詫び状を送る
    ビジネス文書の基本に沿って、心を込めて手書きで詫び状を送りましょう。長文ではなく、簡潔に謝罪の気持ちを伝えることが大切です。
  • 繰り返し訪問する
    会ってもらえなくても、何度も訪問して名刺を受付に預けるなど、謝罪の意思を「形」として伝え続けましょう。その真摯な態度が、相手の心を動かすきっかけになります。
悪質なクレーマーへの毅然とした対応

理不尽な要求を繰り返すクレーマーには、冷静かつ毅然とした対応が必要です。

  • 最初の3分は傾聴する
    まずは3分間、相手の話をじっくり聞きましょう。
  • 毅然とした態度で切り上げる
    相手の怒りが静まったところで謝罪し、「このまま同じご要望でしたら、これ以上お受けすることはいたしかねます」とはっきりと伝えます。
  • 最終通告を明確に伝える
    それでも続く場合は、「お話してもご納得いただけないようでしたら、お話はこれまでとさせていただきます」と最終通告を明確に行いましょう。


クレーム対応は、ただ問題を解決するだけでなく、お客様との信頼関係を再構築する機会です。感情的にならず、プロとして冷静に対応することで、ピンチをチャンスに変えることができます。


逆ギレ客を落ち着かせる!営業担当者が知るべき4つのクレーム対応術

逆ギレ客を治める4つの対応法

営業活動において、時に感情的になったお客様(いわゆる「逆ギレ客」)への対応は避けられません。しかし、適切な方法を知っていれば、相手の怒りを鎮め、状況を好転させることが可能です。ここでは、逆ギレ客との対話で有効な4つの対処法をご紹介します。


1. 質問で思考を切り替える

感情的になっている人は、自分の感情に思考が支配されています。そこで、「どうすれば解決できますか?」や「いつまでにご対応いただけますか?」といった疑問を投げかけることで、相手の脳は無意識に回答を探し始めます。これにより、感情的な状態から冷静な思考へとシフトさせることができます。


2. 謝罪2割、感謝1割のバランスを意識する

クレーム対応の冒頭では、「ご不便をおかけし、申し訳ございません」と部分的に謝罪を示します。さらに、「お時間をいただき、ありがとうございます」と感謝を伝えることで、相手は「自分のことを尊重してくれている」と感じ、対立の姿勢が和らぎます。この「謝罪+感謝」のバランスが、円滑な対話を促します。


3. 罪悪感を刺激する心理テクニック

人間を動かす3つの感情(恐怖心、義務感、罪悪感)のうち、「罪悪感」を巧みに利用します。「お客様が〇〇とおっしゃったので、〇〇という対応をさせていただきました」と伝えることで、相手に「自分の発言が原因だった」と気づかせ、冷静さを取り戻させる効果があります。


4. ゆっくり、落ち着いたトーンで話す

怒っている相手に早口で話すと、さらに不快感を与えてしまいます。自信を持ってゆっくりと、落ち着いたトーンで話すことで、あなたの誠実さとプロフェッショナルな姿勢が伝わります。これは、相手の興奮を鎮めるだけでなく、あなたの話を聞き入れやすくする効果もあります。


これらのテクニックを身につけることで、どんな状況でも冷静に対応できる「器の広い」営業担当者へと成長できるでしょう。


お客様は「神様」ではない!ビジネスを成功させる「対等なパートナーシップ」とは

お客さんとは対等な関係を


「お客様は神様」という考え方は、時にビジネスを停滞させます。過剰なサービスや、お客様の言いなりになることは、かえってビジネスの質を下げ、本来提供すべき価値を見失う原因になります。

真に成功するビジネスは、お客様と「対等なパートナー」として向き合うことから生まれます。


なぜ「お客様は神様」だと失敗するのか

  • サービスの質が低下する
    お客様の無理な要求をすべて受け入れると、キャパシティオーバーに陥り、本来提供すべきサービスの質が低下します。結果として、お客様が期待するメリットすら提供できなくなり、本末転倒です。
  • プロとしての価値が失われる
    言われるがままに動くだけでは、プロとしての専門性や知見が活かせません。お客様にとって本当に必要なことは、時としてお客様自身の意見と異なる場合もあります。その時に、プロとして正しい意見を伝える勇気が必要です。
対等な関係を築くための2つの行動指針

  1. 「礼節」をわきまえた上で、プロの意見を主張する
    お客様に不利益が及ぶ可能性があるなら、たとえ反発されるリスクがあっても、専門家としての意見をはっきりと伝えましょう。これは、お客様に本当にメリットを提供するための、プロとしての責任です。
  2. 自分のリソース内で「プラスアルファ」の価値を提供する
    無理をして何でも引き受けるのではなく、自分の強みやリソースの範囲内で、期待を超えるサービスを提供しましょう。これにより、「この人は信頼できる」「この会社に任せたい」という深い信頼関係が築かれ、お客様との関係はより強固なものになります。


「お客様は神様」ではなく、共に成長する「パートナー」と捉えることで、お互いににとってより良い結果を生み出すことができます。


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平社員で入社して9年で取締役まで登り詰めた経験から、激動の時代を生き抜く、人としての器を広げるための情報を様々な話題から発信中!                      問い合わせいただく、記事転載希望のご質問ですが、リンク、転載元を明記していただければ、全記事、転載自由です。

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