✍️ この記事の著者情報

【自己成長戦略の専門家】
桑田かつみ
💼 経歴・肩書き:
🔹専務取締役(役員)
🔹1970年生まれ
🚀 実績と提供価値:
🔹平社員から9年で役員に至った実体験に基づいた、再現性の高いリーダーシップ、仕事術、メンタル強化の「自己成長戦略」を共有。
🔹成功論 / リーダー論 / 心のスキルアップ / コミュニケーション術を専門。
🔹Xフォロワー3,000人突破!
【役員が実践】言いにくいことを伝える技術|評価を下げずに「人を動かす」8つの対話術
「言いにくいこと」を伝えなければならない場面は、ビジネスリーダーにとって避けては通れない日常です。特に30代・40代のマネジメント層になれば、部下の慢心を指摘したり、上司の無理な要求に妥協点を見出したりするシーンが急増します。
しかし、言葉選びを一つ間違えれば、相手を攻撃的にさせ、これまで築いた信頼を瞬時に失うリスクもあります。私は取締役として数多くのタフな交渉や部下指導を経験してきましたが、成功の鍵は「正論で論破すること」ではなく「相手のメンツを保ちつつ意図を伝えること」にありました。
今回は、良好な関係を保ちながら自分の意図を正確に伝え、結果としてあなたの評価を高めるための具体的な言い回しを解説します。
シーン別・相手の心を閉ざさない「言い換え」の鉄則
1. 角を立てずに「注意・指導」する
相手を不快にさせずに、自発的な行動を促すための技術です。特に実績に天狗になりかけている優秀な若手などには、命令ではなく「気づき」を与える表現が有効です。
- 作業が遅い時:「余裕を持つことは大事だけど、全体のために少しペースを上げることってできる?」
- 意見が出てこない時:「私の意見を尊重してくれるのは嬉しいけど、〇〇さんの独自の視点ではどう思う?」
- 間違いを指摘する時:「何かの手違いかもしれませんが、念のためこちらと照合いただけますでしょうか?」
💡 経験からの主観:
「仕事が遅い」と事実を突きつけるだけでは、相手は萎縮するか反発します。役員視点では、常に「組織としての期待」をセットにして伝えることで、相手の自尊心を傷つけずに動かすのが基本です。
2. 「愛のある叱り方」とスマートな拒絶
相手の提案を断る際、将来の可能性を閉ざさないことが重要です。これができないリーダーは、周囲から「味方につけるのが難しい人」と判断されてしまいます。
- 事情があって引き受けられない時:「大変光栄なお話ではございますが、現状のキャパシティではご期待に沿えず、残念ながらお断りさせていただきます」
- 提案を丁寧に断りたい時:「せっかくのご提案にもかかわらず、今の弊社の戦略上、お役に立てず申し訳ありません」
- 将来に繋げる時:「大変魅力的ではありますが、今回は見送らせていただきます。ぜひ次回の機会にもお声がけください」
3. 相手を「攻撃的」にさせない質問術
聞きにくいことやミスを疑っている時こそ、自分を下に置く表現が効きます。相手の慢心を刺激しないよう、慎重にアプローチしましょう。
- 聞きづらいことを聞く時:「差し支えなければ、参考までに〇〇について伺ってもよろしいでしょうか?」
- ミスを指摘したい時:「私の勘違い、あるいは確認不足でしたら申し訳ないのですが、ここは〇〇ではないでしょうか?」
- 話の内容を再確認する時:「こちらの理解不足かもしれませんが、今のお話は〇〇という解釈で相違ないでしょうか?」
4. 「妥協点」を見つける指摘と反論
相手を尊重しながら、自分の意見を的確に伝える方法です。特に会議の場で上から目線にならない話し方は、リーダーとしての「人間の幅」を試される場面でもあります。
- 誤解された時:「恐縮ですが、私の説明不足でご認識に少し齟齬があるようです。再度補足させてください」
- 反対意見を言う時:「〇〇様のお考えも非常に鋭いと存じますが、別の側面から一つご提案させていただいてもよろしいでしょうか?」
5. 誠意が伝わる「プロフェッショナルな謝罪」
ミスを認める誠実な態度は、長期的に見れば出世する人の共通点でもあります。言い訳をせず、責任の所在を明確にします。
- 説明不足のお詫び:「今回の件につきましては、私の言葉が足りず、多大なご迷惑をおかけしました」
- 力不足を認める時:「スケジュールの遅延については、私の不徳の致すところです。深くお詫び申し上げます」
6. 判断を焦らず「戦略的な保留」
その場で判断できない時、相手に不信感を与えずに時間を稼ぐことも立派な技術です。
- すぐに返事できない時:「大変重要な案件ですので、いったん持ち帰って慎重に検討させてください」
- 一存で決められない時:「私の一存では決めかねる部分がございます。社内で調整の上、〇日中に回答いたします」
7. 相手を責めずに「催促」する
相手にプレッシャーをかけすぎず、それでいて確実に動いてもらうための表現です。
- 返信の催促:「行き違いでしたら申し訳ありません。〇〇の件、進捗を伺えますと幸いです」
- メール再送:「お送りしたメールが届いていない可能性を考え、念のため再送させていただきます」
8. 「不当な要求」への対処と感情のコントロール
無理難題を押し付けられた時、「いい加減にしてください」と感情を出すのは二流です。
- 困惑を伝える:「今回の件につきましては、現場も大変困惑しております。現実的なラインをご相談させてください」
まとめ:言葉の選択があなたの「人間の幅」を決める
言いにくいことを伝える技術とは、単なる「テクニック」ではありません。相手の背景を尊重し、妥協点を探りながら目的を遂行するプロセスそのものが、あなたの人間の幅を広げ、信頼へと繋がります。
⚠️【要注意】その一言、無意識に「上から目線」になっていませんか?
正論を伝えているつもりでも、知らず知らずのうちに相手の「メンツ」を潰し、評価を下げてしまうリーダーは少なくありません。特に部下の慢心を指摘する際、言葉選びを一歩間違えれば、ただの「嫌な上司」として距離を置かれるだけです。
私は取締役として、多くのリーダーが「無自覚な失言」でチームの信頼を壊す瞬間を見てきました。せっかく身につけた「伝える技術」を台無しにしないために、職場で絶対に使うべきではないNGフレーズをチェックしておいてください。
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